平成の大合併って何?

 この記事を読む前に自治体についてどこまで知ってますか?考えてみてください!

平成の大合併とは

 平成11年7月の地方分権一括法による「市町村の合併の特例の特例に関する法律」(合併旧法)の改正により、地方交付税の合併算定替の大幅延長や合併特例債の創設といった合併を促進するといった目的を起点とする政策。さらに、与党行財政改革推進協議会における『市町村合併後の自治体数1000を目標とする』という方針を踏まえ、自主的な市町村合併を積極的に推進し、行財政基盤を強化するとする平成12年12月1日及び平成16年12月24日の閣議決定に基づき、政府を挙げて市町村合併が推進されたものです。

 初めの2~3年は合併に向けた市町村の動きは小さかったですが、平成14年に入ると、決定合併協議会が数多く儲けられるようになり、そこでの協議結果を受け、旧合併特例法の適用期限が迫った平成16年度及び17年度の最後の2年間で多数の合併が実現しました。さらにその後は合併旧法の後継法である「市町村の合併の特例等の関する法律」(合併新法)の下で市町村合併が進められました。

平成の大合併がもたらしたもの

 合併に伴って全国の合併自治体でいくつかの弊害が生じました。

 1点目は行政と住民相互の信頼関係・連帯意識の低下です。旧町村側関係者を中心に合併による行政と住民の距離感の拡大とともに、行政と住民の相互理解、信頼関係が薄れてしまいました。また、こうした信頼関係の低下に伴い、住民の行政に対する関心や意識が薄まり、従来培ってきた行政と住民相互の連帯意識が低下しつつあるとの意見もあがっています。具体的には、社会福祉協議会の会費を納めない人の増加、草刈りなど地域活動への参加の減少などが挙げられます  。

 2点目は、住民自治活動の衰退です。合併に伴う行政と住民の連帯意識の低下、住民活動をサポートする行政の存在の希薄化に伴い、従来培われてきた住民による自治活動、地域づくり活動が衰退しました。住民が主人公である街づくりが衰退し、様々なことが形骸化しました。そのためこれまで地域と行政が一体となってやってきたにもかかわらず、合併後はそれがなくなり、その結果地域の勢いが無くなってきているのが現状です。

 3点目は民意が通りにくくなるのではないかという不安です。特に比較的大きな市と小さな町村が合併した場合、旧町村側の意見が通りにくくなり、自分たちの地域の問題解決、また特色を出すといったことができなくなるのではないかという住民の不安が生じました。

現在の問題

 現在は現状の改善に向けて、様々な地域で地域自治組織が編成されています。しかし、地域自治区の先進的な活動も、運営に関してはまだ手探りの状態であるということで、地域協議会の活動スタンスも、地区ごとに大きく違うことがあります。自治区内の折衝を中心に動く協議会や、地元団体と連携して地域の新しい形を模索する協議会などいろいろなスタンスがみられ、これは、自治区の特徴が顕在化しているとみることもできますが、未だうまくこの地域協議会というシステムを活用しきれていない自治区もあるであろうと考えられています。

 先進的に活動している上越市のデータを見てみると、平成21年10月からは旧上越市内にも昭和の合併前の旧町村を単位とした地域自治区が設置されていますが、中には委員の立候補者が一人もいない地域もあり、応募枠を満たす立候補があったのは市街地を中心とする15区中わずか4区で合計では、224人の募集に対して128人しか応募されておらず、約4割の人員が市長の選任となっている。また、立候補者0名の地区が4地区、3名以下が2地区とこちらも担い手不足が大きな問題となっています。

 総合事務所においては、区民の窓口として、旧役場で行っていたほとんどの事務手続きを引き継いでいますが、職員数は半減し、市政決定等の機能は本庁に移転しているものの、事務所職員は広い分野の行政サービスを提供するマルチプレーヤーとしての役割を期待されています。総合事務所は従来の役場に比べて、執行・決済機関としての八鍬英に特化するようになり、所長(従来の町村長ポスト)が予算請求権を持たなくなったことが、区の行政における特に大きな変化であったといえます。また、旧市町村内の町内会長の発言力の低下や、旧役場のリーダーシップ機能の低下においては、とくに著しいものがあり、総合事務所や地域協議会だけでなく、各地域の住民組織の果たす役割が相対的に大きくなっている傾向がみられています。住民組織の運営についてモチベーションが高いことが見受けられた一方で行政・住民組織の両者が、単に「第二の行政」となってしまうことへの懸念が残っており、住民組織も自らの意思決定で地域の復興を図りたいという意思が強いものの財政面での苦慮、従来のサービスの維持に手いっぱいであるという現状も問題となっています。

これから求められるもの

 結論としては、総合事務所・地域協議会・住民組織がおのおの、住民自治について軽視することのできない重要な活動・成果を出し、地域の結束・独自性を保ったまま、市政・区政に生かしていく必要があります。そのために、地域自治区は単に郊外部となる旧市町村の行政サービス維持という消極的な面だけでなく、おのおのの自治区において細やかな舵を取り区政が市政をサポートしていくという積極的な役割も期待されています。これからの課題としては、各区における人材の確保と住民組織の独立性の確保という点が重要になるといえますね。

harukata

「大学では何をするんだろう?」「実際の授業はどんなの?」と思っている方のために大学の授業内容や、現役大学生に向けて、知っておくべき社会の問題などを主に紹介しています!将来に少しでも不安を感じている方の力になれれば幸いです。

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